作文置き場

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「血と灰の女王」打切り騒動に見られる問題点と、ファンにできる8つのこと

 この記事は、マンガワンにて連載中「血と灰の女王」9月19日更新分で知らされた打ち切りの危機について、「なにか読者に出来ることはないのだろうか?」と 一ファンである自分が無い頭を絞って考えたことについて記載しています。「血と灰の女王」に打ち切りになって欲しくない!という方が今後起こすアクションについて、一つの参考にして頂ければ……との思いから今この記事を書いています。ツイッターではしょっちゅう呟いてますが、こういったブログ記事をまともな形で書くのは初めてなので、お見苦しい点があるやも知れません。ご容赦ください。

 

早速ですが本題に入ります。

 

マンガワンで大人気連載中(のはず)「血と灰の女王」がいま、作品終了の瀬戸際に立たされています!!

 

・発端

 ことの発端は、マンガワンにて9/19に更新された「血と灰の女王」無料ページにおけるこの告知画像でした。

 

【画像はマンガワンでの公開期間が過ぎたため掲載終了しました。17.9.26.0:30】

 

 

 要するに、10月中旬ごろまでに1巻があと1000冊売れなければ打ち切りだとのこと。発言内容に賛否はあるでしょうが、そこはひとまず置いておきます。この告知を受けていま、コメントページは大荒れしています。私も、この作品に対して自分が感じる面白さを全く疑っていなかったため、とても衝撃を受けました。1000冊売れる売れないという売上げの話はともかくとして、編集部が早期終了の判断を下しているその事実にまず反感を抱きました。この決定にはどうしても納得できない、正当性を感じない。私がそう考えているのは主観も勿論入っておりますが、恐らくそれだけではありません。私がなぜそう感じているか、これから説明を試みたいと思います。

 

・「血と灰の女王」とは?今作のマンガワン内における立ち位置

 2016年12月30日にマンガワンで連載開始して以来、第2話でデイリーランキングにて実質のアプリ看板作品である「モブサイコ100」を抑え1位の座を獲得した後も、更新日にはほぼ必ず1位をとり続けていました。開始4ヶ月ほどでその人気は定着し、マンガワン内での「看板作品」という地位を獲得するに至りました。また、人気の指標のひとつである読者の「お気に入り」数も、17年9月21日現在で30万近く得ています。これらの事実は「血と灰の女王」が、マンガワンアプリの中でも上位を誇る人気を集めてきたという客観的な証拠であると考えられます。

 f:id:twgoksog:20170920233618p:image他の連載より一際大きく表示されていますね。

 

 ・マンガワンは単行本が売れにくい構造を持っている

 まず最初に、予備知識としてかんたんにマンガワンというアプリについて触れておきます。

 このアプリでは「ライフ」を使うことで漫画を1話読めますが、これは毎日、無料で8つ貰うことができます。この無料ライフは使わなければ消えてしまうので貯蓄できませんが、一日一回まわせるおみくじというシステムを使えば「SPライフ」が貰え、こちらのSPライフはこつこつ貯めることができます。さらにマンガワンが特徴的なのは、連載作品の過去話を全て公開していることです。大抵の漫画アプリでは、1話から3話ぐらいまでと最新2,3話くらいの計6話ほどしか公開していませんが、 マンガワンでは1話から最新話までのすべてが公開されています。

 これらを合わせて考えると、つまりマンガワンでは、時間さえかければ、「全ての作品」の「全ての話」を、無料で読むことができるようになっているのです。

 

 これはマンガアプリとしては大きな強みですが、気に入った作品をいつでも読み返せるため、読者が単行本を購入する主な理由の一つが無くなってしまっています。単行本が売れにくい土壌が形成されているといっても過言ではないでしょう。

 

・商業マンガなんだから、お金にならなければ終了するのは当たり前

 と言っても、商業として漫画を連載している以上、稼げないコンテンツを続ける理由は、出版社にも作者にもない。いつまで続けてもお金になる見込みがない作品であれば、さっさと畳み、新しいネタで新しい連載を始めた方が商業的には得策です。そもそも、アプリ内の連載作品はみな同様の条件で競争しており、そのなかで売れている作品もちゃんとある以上、そこで受けた評価(売上げ)は適正なものであり、何もおかしいことはないのではないか? そう考えるのがまず当然の流れだと思います。

ですが、それはどんな場合でも正しいのでしょうか?

 

・「良いモノは黙ってても売れる」なら、この世に営業職は存在しない

 単行本が売れない理由は沢山考えられます。単純に内容がつまらないのか、絵が受け入れられていないのか、多くの人に知られていないのか、表紙が購買意欲をかきたてないのか、値段が高いのか、書店での扱いが小さいのか……etc.  これらの要素の中から、これだとハッキリ一つに断定することはできません。誰もが様々なデータを集め、分析し、推測するしかない。モノが売れる要素も、売れない要素も、一つに絞り込むことは不可能です。

 今回のケースで浮かぶ第1の疑問は、1000万ダウンロードされている漫画アプリで、更新日にランキング1位の座を毎回ほしいままにし、週間ランキングでもアプリ全体で高い順位を誇り、コメント欄でも大勢の読者から好評を得ているような作品が、「内容が単純につまらない」という理由に果たして該当するのだろうか? という点に尽きます。単行本が売れていないのは、内容以外の部分が原因である可能性は、本当にないのでしょうか? 余談ですが「血と灰の女王」の単行本告知ページは、他作品と比べお世辞にも力が入っているとは言い難いものでした。モノが売れるには、営業や販売促進の力が絶対に必要なはずです。編集部はその責任を十分に果たした、人事を尽くしたと本当に言えるのでしょうか? そこが読者には分からない。少なくとも本作品の周囲ではほとんど見えてこない。

 

(※この記事をここまで読んで下さった方で、もしまだ「血と灰の女王」を読んだことがないという方がおられましたら、ぜひご自身の目で確かめて頂ければと思います。売れなくて当然の漫画なのか? それとも、支持を得るに値する漫画なのか? 信じられるものが分からないこんな時代だからこそ、ご自身の感性と審美眼にのみ従って確かめて頂きたいのです。もしつまらないと思われたら、それはそれということで……。でも、こんなこと言うからには勿論、私個人は絶対に揺るぎなく面白い少年漫画だと信じていることは確かです。

http://manga-one.com/info.php?title_id=243

無料で読めますので、こちらからスマホでどうぞ。)

 

 

・いまのマンガワンの構造と評価指標の間には、決定的にズレがある

 第2の疑問点は、編集部が今回の判断を下すに至った理由です。先述のとおりマンガワンは単行本が売れにくい構造を持っていますが、それは勿論、アプリ立ち上げ時から予想できた話でした。なのでマンガワンでは、読者が応援したい作品に「投票」することで、作者にボーナスが入る仕組みがあります。投票は無料でもできますが、有料の「チケット」を使うと10票ぶんの投票になります。マンガワンでは単行本が売れないぶん、この「チケット」や広告収入で収益を上げていくシステムのはずでした。つまり、単行本が売れないのは折り込み済みであり、だからこその投票システムで作品の人気を測る仕様だったはずなのに、単行本売上げの方をメインの指標として連載存続を決めている現状は、ファンとしては釈然としません。自分達が応援になると思って今まで押してきた投票ボタンとは、何だったのか? 人気の指標として機能しないなら、何のためのランキングなのだろうか? 投票ボタンには本当に意味があるのか? これが第2の疑問点です。

 

 

・ファンがいま、出来る8つのこと

 ここまで大きく分けて2つの疑問点を挙げました。

1. 「血と灰の女王」が内容は問題なさそうなのに売れていないのは、別の理由(売り方など)が原因ではないか?

2. マンガワンは投票が作品への応援になるとしてきたが、それは嘘だったのか?

 これらの疑問について残念ながら、これ以上のことを推察することはできません……。本当のところの事情が分かる人なんて、誰もいないと思います。

マンガワン編集部の人以外。

分からないことがあった時、どうするか? 先生でも親でも上司でも、皆言うことは同じです。分かる人に訊けばいいんです!!

① アプリ内「お問い合わせ」から、打ち切り決定への不満を伝える

 考えてみてください。「大勢の顧客が毎週楽しみにして、好評を得ているはずのサービスが、突然終了してしまう」という状況において、企業側になぜ終了するのかの説明を求めることは、そんなに理不尽な話でしょうか? 私はそうは思えません。おかしな事が起きたと感じたら、何故そんなことするのかを訊いたって、別に問題ないはずです。 という理屈で、マンガワンに読者の声を届けてやりましょう。  訊くとはいったものの、要は「打ち切りに不満を持つ読者がいる」ということが編集部の方に伝わればよいので、内容は難しく考えなくても大丈夫ですが、できれば下記の文言を盛り込んでおくとよいと思います。

 ・自分は「血と灰の女王」を楽しみにしている立場の読者である。

 ・これだけ(客観的に)人気のある作品を終了させてしまう編集部の判断基準は、一体どうなっているのか?

 ・投票システムやランキングに意味はないのか?

 ・必ずしも返答は望まない

 ・その他不満点疑問点。

 普通はここまでする人はなかなか居ないと思います。しかしだからこそ、相対的に一つ一つの問い合わせに重みが付加されるはずです。ここに投じる一票は決して無駄ではないと思います。もしこれをする人が大勢いたならば、多大な反響があるということを編集部の方も認めやすくなることでしょう。

f:id:twgoksog:20170922131605p:image

設定→お問い合わせ→その他アプリ全般に関するお問い合わせ(iOS版)

ヘルプ→お問い合わせ→その他アプリ全般に関するお問い合わせ(Android版)

PCでもこちらから問い合わせできます。   

http://manga-one.com/

 

 

その他、作品を応援する立場としてできることを列記します。

 

② マンガワンで「血と灰の女王」に投票する。

 効果が疑問視されている真っ最中ですが、無いよりは絶対にましです。ついでに応援コメントもあると良いと思います。

 

③ 「血と灰の女王」本編の最終ページにある広告を踏む

 稼げるコンテンツであることをアピールしましょう。

 

④ アマゾン等の外部サイトで書評を書く。高評価をつける。

 マンガワンを利用しない新規の人に向けてアピールする、有効な応援手段です。

 

⑤ SNSを利用して作品の布教、応援をする

 今の時代、SNSの力は侮れません。タグを付けるとより共有されやすくなり効果が高くなります。作品の魅力や面白さを自分の言葉で語りましょう。あなたの言葉でこそ響く人たちが、きっといるはずです。

 

⑥ リアルで布教する

 現実の友達にもさりげなくダイマしましょう。しつこく宣伝しすぎてウザがられないよう気をつけて下さい。

 

⑦ ファンレターを書く

 直接的には打ち切りの危機から救えるわけではありませんが、きっとバコ先生のモチベーションには多大な影響があるはずです。メールや手紙は、作品の評価にも絶大な威力を発揮するそうです!(ソースはTwitter。)

 

⑧ 単行本を購入する。

 ここが難しいところですが……。

 私は、複数買いや本来買うつもりのない人にまで買って!とお願いするのは、絶対に間違っていると思っています。そんなつもりはさらさらありません。そんなことを人に推奨するなんてお門違いも甚だしい。お金のかかることですから、誰もが無尽蔵にマンガにお金を割ける状況じゃないのは当たり前ですし、自分のお金の使い道を、自分で決める権利があるのも当然です。

 もし仮に打ち切られても誰かが死ぬわけじゃないですし、バコ先生もコメントで仰っていたように、漫画は楽しむためのものであるはずです。もし単行本が購入されるとしたら、その理由は1000冊売れる売れないとか、連載の存続は関係なく、ただ「作品が好きだから」買われるものであってほしいと、作品の一ファンとして純粋に思っています。

 

 

・まとめ

 人気があるにも関わらず打ち切りの憂き目に晒されている「血と灰の女王」の現状には、大いに納得のいかない点があり、何かおかしいと感じている人は少なくないはず。そのモヤモヤを編集部に問いただすことは、そうおかしなことでもない、ある意味自然な成り行きといってもいい。そこで集まった声をどう受け止め、どう使うかは、マンガワン編集部が決めればいいことです。私たちはただ作品を楽しみにしている一読者として、まだ取り返しのつく内に、精一杯編集部に声を届けましょう!!

 

ここまで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

(もしよければ、より多くの「血と灰」好きな方に見て頂けるよう、この記事をツイートなどして頂けるととてもありがたいです。またこの記事への指摘やコメントも随時募集しておりますので、どうぞお気軽に書いてください!宜しくお願いしますm(_ _)m)

 

 

追記:

マンガワン9月26日更新分作者コメントにて「血と灰の女王」連載継続の報せがありました! 1週間の間でさっそく1000冊売れたそうで、やはり本質的な人気はしっかりあったということでしょう。

 しかし、今後の続刊も売上げが良くなるとは限りません。4巻打ち切りは無くなっても、5巻、6巻で終わらないという保証はありませんし、今回のこういった売り方や編集部への不信感が、いまマンガワン読者たちに募っています。作品は素晴らしいのに、外側でけちがついてしまっては本当に居た堪れません。我々ファンとしては、出来れば今後の続刊も購入し、引き続き編集部の動向をチェックするという姿勢を持った方がよいと思われます。今回のような非常に緊急的な手段は恐らく二度と使えないでしょうし、次は無警告で作品が終了するなんてことは十分あり得ます。まだまだ1人1人の応援が必要なのが本作品の現状です。私も引き続きツイッターやこのブログで応援して行きたいと思います。(2017/09/27/12:00)